皆さんもっとも長い学期の2学期が終わりました。皆さんにとって2学期はどんな学期でしたか?
今から簡単な質問をしますから自信をもって手を挙げてください。先生方も一緒に考えてください。今学期少しでも人に対して優しくすることができた人。次は今学期少しでも人から優しくしてもらったと感じる人。最後に優しくしたか、されたか、どちらが多いか、考えましょう。
まずはこの2学期、私が感じた小さな優しさや感謝、嬉しい出来事を紹介しておきます。
ある中1の3人グループは校門で出会ったときに、まだ離れていた私を待って校門を開けてくれたのですが、3人ともが譲り合って校門が渋滞。しかし私のために、扉を開けて待ってくれた謙虚さと素直さはなんとも微笑ましい光景でした。3人いたので優しさも3倍増しですね。中2の生徒はある事業所の職業体験で、「他中の生徒もたくさんくるけれど、その働きぶりは愛徳生がダントツで素晴らしかった」と、事業所の方から高い評価をいただきました。学校全体としても誇らしく嬉しい話です。また、部活帰りの中3の2人組はイルミネーション設置の手伝いを快く、そして気持ちよくしてくれました。同様に、ある高1の生徒は、はしごに登ってイルミネーションの設置に苦労している私を見て中1の妹さんとともに駆け寄ってくるや否やそれを支えてくれました。高2の数人は、校長室の毎週の名言コーナーの前でふと立ち止まり、「心に刺さった」と言って感想をたくさん書いてくれました。また修学旅行の際は、私の個人レクチャーを聞きながら一緒に故宮博物院を回った向学心・探究心旺盛な人もいました。先行実施した高3の給食グループの皆さんは、給食最後の日に全員そろって給食室へお礼の挨拶に行き、感謝の言葉を伝えるとともに、最後は「白身魚のポテマヨ焼きが一番おいしかった」と感想まで述べてくれました。
とにかく今学期も私はここにいる愛徳生全員の優しさや思いやりに励まされました。このお話を少し心にとめておいてください。あとでまとめます。
ここで神戸市の指定ゴミ袋を見てみましょう。このゴミ袋は家庭用45ℓのものです。この袋にはここに大きく書かれています。
「-10%が目標だ」
この大きさの袋でゴミを満杯にしたらおよそ4㎏~5㎏ということになりますから、その10%というとおよそ500gです。水であれば500㎖のペットボトル1本分です。身の回りで500gのものは何がありますか?たとえばノートパソコンの充電器が約500g。あとスマホ2個分、文庫本3冊くらい、キャベツ半分とか、リンゴ1個とかです。軽すぎず重すぎないという、ちょうどよいサイズですね。つまりそれくらいの量を減らそうというのがこのゴミ袋に書いてあるということです。
もしこれがゴミを半分にしようとか70%削減とか言われたらちょっと難しいかもしれませんが、たった10%、わずか500gほど減らす努力をしよう、と呼びかけるのは現実的ですね。このわずか500gを今日ここにいるみなさんで頑張ればものすごく大量のゴミの削減となり、その家族が同じように取り組めばもっともっと多くのゴミを減らすことができます。私たち一人ひとりのちょっとした努力がこんな大きなことにつながるなんて嬉しいことですね。できますか?できますね。
では最初の話に戻ります。さきほど優しさの話をしました。この優しさはゴミのようにgや㎏で測れませんが、それ以上に「温かい心」の感覚として残ります。2025年を終えるにあたり、来年に向けて、「優しさ10%増し増し運動」を提案したいと思います。今年1年優しくできた人も、優しくしてもらった人も、来年は人に対して、モノに対して、今年の10%増しで行きましょう。その小さな積み重ねがやがて大きな平和への第一歩になると信じています。
ここまでは全員へのメッセージとなりますが、最後に今日は特別、これから受験を控えている高校3年生の皆さんへの励ましをしておきたいと思います。受験生が最後に伸びるのがこの冬休みです。秋までの模試の結果や公募制推薦の結果がたとえ思い通りでなくても、そこからのラストスパートが間違いなく伸びにつながります。「You never fail until you stop trying」(挑戦を止めるまでは、失敗ではない)と言ったのは理論物理学者のアインシュタインと言われています。こういう時期にこそ地に足をつけて、計画通りこつこつと頑張ってほしいと思います。そして自信をもって挑戦してください。全校生・教職員、ここにいるみんなが応援しています。皆さん、今日は2025年を頑張った自分に対してはもちろん、これからがんばる先輩たちへの応援の気持ちも込めて今年一番の拍手を送ってほしいと思います。(校長 松浦直樹)

