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【避難訓練を実施しました】(10/3)

 災害はいつ起こるかわかりません。私は安全、私だけは大丈夫、など言う根拠のない自信は捨てないといけないでしょう。
 総務省消防庁のWebページにも掲載されていますが、2011年の東日本大震災の「釜石の奇跡」は有名です。同Webページではこのできごとについて次のように紹介されています。

 〈岩手県の釜石市では、約1,300人もの人が亡くなったり行方がわからなくなったりしました。大槌(おおつち)湾に面した鵜住居(うのすまい)地区も、津波で壊滅状態となりました。しかし、この地区の鵜住居小学校と釜石東中学校にいた児童・生徒約570人は、全員無事に避難することができました。これは「釜石の奇跡」とよばれています。(中略)
 「釜石の奇跡」は、子どもたちが、単に運が良かったからというものではなく、この地域で日ごろから行われていた防災教育を学んだ子どもたちが自分たちの普段から行っている行動を当たり前に実践した結果が起こしたものです。子どもたちは、自らの手で登下校時の避難計画を立て、津波の脅威を学ぶため、年間5~10数時間の防災授業を受けていました。また、年に1回、鵜住居小学校と釜石東中学校の合同訓練が実施され、「小学生を先導する」「まず高台に逃げる」という教えも徹底されていました。そして子どもたちは、次の「避難3原則」を徹底して身につけていたのです。①想定にとらわれない②状況下において最善をつくす③率先避難者になる〉※

 少し長い引用になりましたが、本当に頭が下がります。自分事として、繰り返し防災と向き合ってきたことで「奇跡」が起こったことがわかります。
 愛徳学園も毎年小中高合同で避難訓練を実施しますが、その様子は実に粛々と、迅速確実に行われます。これも愛徳生の素直で真面目な姿勢のなせる業ということができます。校舎内を移動するときは走らないにもかかわらず、集合は驚異的な速さです。ただ速ければいいとか、記録のためにしているわけではありませんが、避難指示が出てからグラウンドで点呼が完了するまでの時間は称賛に値します。今回は地震と、そのあとに起こった火災を想定しましたが、避難してくる生徒たちの多くはハンカチを口にあてており、全力で訓練に取り組んでいた様子が分かります。
 ちなみに避難完了までの時間は、私が初めて参加した2023年度は3分45秒、昨年が3分32秒、そして今回は何とそこから15秒以上時間を短縮し、3分15秒でした。時間もさることながら、真面目な姿勢で皆が集中していることは、高く評価できると思います。
 できれば災害は起こってほしくありません。訓練は訓練で終わらせたいです。しかし、現実に起こった時には、この訓練を応用し、状況下で最善を尽くすことができるように、常に備えておきましょう。そして、万一の時はまず、「自分の命は自分で守る」こと、そして「助けられるから助ける」人になってほしいと思います。

※ 総務省消防庁ホーム『防災・危機管理eカレッジ』東日本大震災より引用
https://www.fdma.go.jp/relocation/e-college/cat63/cat39/cat22/3.html

(校長 松浦直樹)

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